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名寄せにエクセルを活用|簡単な方法や便利なツールも解説!
2023.8.30名寄せ、データクレンジング
エクセルで名寄せできるのか、「エクセル 名寄せ」、「Excel マージ」などのキーワードで検索している方も多いでしょう。
名寄せは後回しにされがちですが、実は会社の利益を左右する重要な課題です。
今回は名寄せの基礎知識とともに、エクセルの関数を使う具体的な方法や便利な専用ツールについて、わかりやすく解説したいと思います。
名寄せ(マージ)の基礎知識
名寄せ(マージ)とは
名寄せとは、データを使いやすいようにまとめる作業のことでマージとも呼ばれます。
複数のデータを寄せ集め、重複している情報をまとめながら、1つのデータベースに集約するのが名寄せ作業です。
名寄せは必要?
せっかくデータベースがあっても、情報が整理されていないと活用できません。名寄せもデータクレンジングもしていないデータは、信用できません。
重複情報や古い情報だらけのデータをもとに営業活動を進めても、効率的なアプローチはむずかしいでしょう。顧客情報がかぶっているため、複数の営業パーソンが1人の顧客に対して、メールの一斉送信を行ってしまうことも・・・。
「同じメールが何通も届いて迷惑」、「担当者が誰かわからない」、「誰に返信すればいいの?」、「断ったのにちがう人が連絡してきて困る」といった行き違いが勃発し、会社の信頼を失いかねません。名寄せは決して後回しにはできない会社の重要課題です。
Excelを使うマージの方法
VLOOKUP関数で名寄せ以外の作業効率もUP
名寄せのやり方は色々ありますが、エクセルを使う方法もあります。たとえば、エクセスで複数のデータを扱うときに欠かせないVLOOKUP(ブイルックアップ)関数も、名寄せをふくめ様々な場面で作業効率を上げるのに役立ちます。
VLOOKUPの構文「=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索の型)」
「企業名から、住所を抽出する」、「メールアドレスから姓名を抽出する」、「顧客IDを元に、指定した期間の累計購入金額を抽出する」といった活用方法があります。
VLOOKUP関数のやり方で気をつけるところ
VLOOKUP関数で名寄せを行う方法はエクセルを使うために、コストをかけずに手軽にとりかかれます。ただし、大量の案件には向かないので注意しましょう。
エクセルによる名寄せは細かい手作業になるので、時間も神経も使います。例えば、VLOOKUP関数で範囲を指定するときは、F4ボタンで絶対参照にしてからコピーするプロセスを踏まなければいけません。
このプロセスを抜かすだけで選択範囲がずれ、エラー表示の「N/A」が出ます。エラー表示ではなく誤った数値が表示されることもあるので、名寄せどころか信用できないデータに改悪されかねないため、気をつけてください。
100件程度のデータならなんとかこなせても、データのボリュームが1,000件、10,000件を超えると、とても対応できなくなります。大量データを名寄せするときは、名寄せの専用ツールやアウトソーシングを検討しましょう。
名寄せの便利ツール
名寄せツールのメリット&デメリット
名寄せは手作業でも実行できます。ただ、上記の通り手間暇がかかるために、専用ツールを使った方が効率的です。時間短縮と労力の軽減は名寄せツールを使うメリットになります。
ただし、名寄せツールもスイッチ1つですべての作業が終わるわけではありません。担当者はスムーズに使いこなせるようになるまで、マニュアルを読み込む必要があります。
また、会社向けの本格的なものだと高額の費用がかかるものもあるので、投資する価値があるか検討しなければいけません。
無料ソフト「OpenRefine」
「OpenRefine」はグーグルが開発した名寄せができる無料ソフトです。データクレンジング、プログラム言語を使用したデータ変換など、名寄せに必要な機能はすべてそなえています。APIサービスを経由し、郵便番号などの情報から住所を取得するなど、顧客情報の補完も可能です。
名寄せエンジン「FORCAS」
「FORCAS」は名寄せもできる高機能タイプのツールです。顧客のID整理など一般的な作業はもちろん、既存顧客を分析した上でリストを作成する機能が強みです。成約率の高さを反映したリストづくり、マーケティングの方向性に合わせたリストづくりで定評があり、顧客傾向のグラフ化もできます。
ただし初期費用や月々の利用料金は安くないため、契約するかどうか慎重に決める必要があります。
自力で名寄せするデメリット
肝心の業務に支障が出る可能性
名寄せの作業はエクセルなどを使って自力でも可能です。ただし、相当な時間を奪われることはまちがいないので、肝心の業務に支障をきたすおそれがあります。会社全体の生産性が低くなり、社員のやる気がそがれることも・・・。
そもそも「優秀な営業パーソン=データ入力もプロレベル」とは限りません。膨大な時間と労力を費やしたあげく、精度に問題がある仕上がりになる残念なパターンも多いでしょう。
名寄せやデータクレンジングは正確性が命なので、即戦力になるデータベースづくりは一筋縄ではいきません。
入力ルールをつくるのも大変
自力で名寄せをする場合はデータクレンジングも同時に行う必要があるので、入力ルールをつくる必要があります。
たとえば企業名を正式な社名にするプロセスでも、全角カッコ、半角カッコ、特殊文字の「(株)、(株)、㈱」を「株式会社」に置換し、後株と前株が正確かどうかなどチェックします。
英数字が混ざっている会社も重複リスクが高いので、神経を使います。一般的に「A会社」と呼ばれていても、正式名称が「A会社」なのか「エー会社」なのか「エイ会社」なのか、確認しなければいけません。
数字も漢数字と算用数字を統一するなど、マニュアルを社内で共有するためにも、細かいところまでルールを徹底します。共通のルールがないと、派遣社員やアルバイトを雇うときも正確な指示が出せません。
定期的なメンテナンスも必要
名寄せやデータクレンジングは、1回きりで終わりません。情報も商品の在庫と同じように、いつ出荷しても問題ないよう最新の状態をキープする必要があります。
会社名や住所が変わることはよくあるので、正確性を維持するためにも定期メンテナンスが欠かせません。
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